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佐賀で注文住宅を建てる場合は坪単価の知識が重要です。ここでは、坪単価の基礎知識や計算方法、注意点をまとめましたので参考にしてみてください。
坪単価とは、文字通り坪あたりの価格を言います。単なる価格ではなく、住宅価格のコスト優位性をチェックしたり比較したりするのに役立ちます。
特に坪単価が指標として意義を持つのは、延床面積と建物価格の両方が異なる状況でコスト優位性を比較する場合です。延床面積がどれも同じなら、建物価格を比較するだけでコスト優位性はわかります。しかし、延床面積も建物価格も両方が異なる場合は、どちらにコスト優位性があるのか分かりづらくなります。
このような場合に役に立つのが坪単価です。坪単価を確認することで、建物の広さ(床面積)と本体価格の比率が数値で分かるようになり、建物の広さに対して本体価格はどうか?という視点でコスト優位性の比較が行えます。
坪単価の算出方法は、建物価格を延べ床面積で割ることによって数値が求まります。
例えば、建物価格が3000万円・延床面積が50坪の場合の坪単価は以下の通りです。
建物価格3000万円÷延床面積50坪=60万円/坪
・・・となり、坪単価は60万円です。
坪単価は注文住宅の予算を決める際の大事な指標の一つではありますが、以下のような注意点もあります。
住宅価格を構成するのは、建築費だけでなく、外構費、諸費用などさまざまな項目が含まれます。坪単価だけで住宅価格のすべてを把握できるというわけではありません。そのため、坪単価は目安にすぎないと考えることが大切です。
上述のとおり、坪単価が指標として重要な意義を持つのは、延床面積における1坪あたりの建物価格を知る際です。しかしコスト計算法は他にもありますので、坪単価は、あくまで住宅購入にかかるコストを比較する際の指標の一つとして活用するのが良いでしょう。
一口に坪単価といっても、さまざまな数値があり、算出方法は業者によって異なっています。同じ建物でも算出方法が違えば、違った坪単価が表れることになるため、注意が必要です。
坪単価を比較する際は、それぞれどのような算出方法によるものかについて、確認しなければなりません。一般的には、建物価格を延床面積で割る方法ですが、延床面積ではなく「施工床面積」にしたり、建物価格以外の費用を含めたりする場合もあります。
このように坪単価にはさまざまな種類があること、業者によって算出方法が異なることを知っておきましょう。
坪単価を安くするため、坪数を減らそうと考えるかもしれませんが、ここに一つ落とし穴があります。それは、坪単価は、延床面積が小さいほど割高になるということです。上述の計算式を見れば分かりますが、建物価格÷延床面積=坪単価で計算すると、建物価格が同じなら、坪数が減っても坪単価は安くならないどころか、高くなってしまいます。
また、坪数が減ってもキッチン・バスルームなど設備費用は変わらないため、建物価格がよほど安くならない限りは、坪単価を下げることはできません。坪単価を下げるためには、後述しますが、仕様をシンプルにして本体価格を大幅に下げることが必要です。
坪単価は、家を建てる場所や建物の構造によって変化します。例えば、狭小地や三角地など変形地に家を建てる場合、建物の形も複雑になるため、建築費が上がって坪単価も高くなります。逆にシンプルな形の土地に家を建てる場合は、建物の形もシンプルにできるため、建築費が抑えられ坪単価も安くなりやすいのが利点です。
また、構造で見ていくと、RC住宅(鉄筋コンクリート)は木造住宅と比べて建築費が高いため、坪単価も木造住宅より高くなりやすいです。鉄骨住宅はRC住宅と比べて、建築費や坪単価を比較的安く抑えられますが、木造住宅と比べると建築費も坪単価も高くなります。
このように坪単価は、家を建てる場所と建物の構造によって変動することも覚えておいてください。
坪単価を安くするためには、以下のように複数の方法があります。代表的なものを紹介しますので参考にしてください。
坪単価を安くする方法の一つは、建物構造をできるだけシンプルにすることです。具体的には、2階建ての正方形にしたり、1階と2階の床面積が同じとなる間取りにしたりすることで、施工面積が減少し建築費が下がって坪単価も安くなります。
構造が複雑になると、施工面積が広くなるだけでなく、設計や施工の難度も上がってしまうため、その分、建築費が高くなりやすいです。そのため坪単価を安くしたい場合は、建物の構造をシンプルにすることをおすすめします。
坪単価を安くするには、部屋の数を減らすのも有効です。部屋の数を減らせば、施工範囲が減少し照明その他の設備機器の導入も減らすことができ、建築費が浮いて坪単価を安くできます。
広さを維持したい場合でも、壁を取り除いたり仕切りをなくしたりすることで、空間を維持しながら部屋の数は減らして、コストダウンが可能です。後で部屋を増やしたくなっても、間仕切り家具を壁の代替とすることができるでしょう。
坪単価目線で考えると、トイレ、浴室、キッチンなど水回り設備は一箇所にまとめて設置するのが理想です。各所に点在するかたちの間取りにしてしまうと、その分、給排水設備工事の範囲が広がってしまい、建築費が高くなくなります。
逆に、水回り設備を一箇所にまとめて設置すれば、設備工事の範囲は狭くなり、建築費の節約につながって坪単価も安くできます。しかも、配管が短くなることで水回りのトラブルを回避しやすくなるのもメリットです。
壁紙を安価な素材にする方法も、坪単価を下げるのに貢献します。壁紙は耐用年数が比較的短いうえに、破れたり、剥がれたり、汚れたりして、短期間で交換することの多い建築材料です。
そこへもってきて、壁紙の単価を高くしてしまうと、コスパが悪くなりますが、単価を安くすれば、建築コストと坪単価を抑えることができます。壁のある部屋の多くで施工する壁紙の面積はとても広く、この部分を節約することができれば、全体のコストダウンにもかなり貢献できるでしょう。
家を建てる目的は、暮らしやすい快適な住まいを得ることであり、坪単価を下げることではありません。よって坪単価を抑える取り組みも、あくまでも限られた予算の中で満足できる家を建てる方法の一つと位置付けて、住まいに対するニーズとのバランスを図りながら適切に行うことが大切です。坪単価は手段であって目的ではない。このことをよく理解しておきましょう。
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